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Lembre de mim

曲名 Lembre de mim
邦題 リメンバー・ミー

普段はパソコンでブログ記事を書くのですが
試しにスマホからhtml編集してみます…
イラッとしそう(笑)

ディズニー・ピクサーのメキシコを舞台にした映画『リメンバー・ミー』の主題歌。
ポル語版は、ポルトガル版とブラジル版があります。
文法も発音も違いが感じられて面白いので、
語学オタクさんは聴き比べてみてください⭐︎
ここではブラジル版を訳してみます。




Lembre de mim

Lembre de mim
Hoje eu tenho que partir
Lembre de mim
Se esforce pra sorrir
Não importa a distância
Nunca vou te esquecer
Cantando a nossa música
O amor só vai crescer

Lembre de mim
Mesmo se o tempo passar
Lembre de mim
Se um violão você escutar
Ele, com seu triste canto
Te acompanhará
E até que eu possa te abraçar
Lembre de mim




覚えててね

私のこと 覚えててね
今日でお別れだけど
私のこと 覚えててね
笑顔になって
距離なんて関係ない
私はあなたのこと絶対に忘れたりしない
私たちの音楽を歌いながら
愛は育ち続ける
私のこと覚えててね
たとえ時が過ぎても
私のこと覚えててね
もしギターの音を聴いたなら
ギターがその悲しい響きで
あなたに寄り添うから
私があなたを抱きしめられるその日まで
私を覚えててね




YouTubeアプリで埋め込みコード出す方法分からん(笑)
https://youtu.be/dp6hmJ4VKyM?feature=shared
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Maria, Maria

曲名 Maria, Maria
邦題 マリア、マリア
作曲・作曲 Milton Nascimento, Fernando Brant
 
例のごとく、歌詞を覚えるために翻訳します(笑)
 
マリア・マリア自体は日本(のブラジル音楽が好きな人たちの間)でも有名な曲のようで、
曲解説をしている日本語サイトもちらほら見つかります。
記事下部の参考ページ一覧をご参照ください。
 
。。。というわけで私は解説スルーしてもいいんですが、
やっぱりポル語サイトを漁って読んでみました。
誰にも頼まれたわけでもなく、何ならニーズすら無いのに、完全に趣味ですね。
 
マリア・マリアは、舞台集団Grupo Corpo(身体集団)による
同名の現代舞踊作品「マリア・マリア」のために1976年に作られた楽曲で、
公演の最初と最後に演奏されました。
つまり、テーマソングですね。
ただ、その時点ではまだ歌詞が無く、スキャットだけの曲でした。
公演が世界的な成功を収めたのち、1978年に後付けで作詞されたようです。
 
舞台作品はアフロアメリカン系の奴隷として働くある黒人女性の物語で、
特にマリアは、ミナスジェライス州の鉄道線の端に住み、
子供たちに教育と尊厳を与えるために努力を惜しまない女性でした。
主人公には社会的批判、怒り、自由への戦いといったテーマが投影されています。
 
…ということは、マリア・マリアの歌詞もその視点で読んだ方がいいということですね。
 
マリアという名前は、ブラジルではありふれた名前で、
それ故に、ごく普通の女性、身の回りの女性、といった表現の代名詞になっています。
日本でも、親戚、近所、同級生の陽子ちゃんや明子ちゃんと言ったところでしょうか。
 
世の中の『マリア』達は、決して容易な日常を送っているわけではありません。
ほら、日本の主婦だって、尽きることのない名もなき家事に忙殺され、
誰からも褒められず認められず、それでも耐えて心を強く持ち、
自我を殺し汗を流して働きつつ、子供や夫の前では笑顔の良妻賢母であり…
って愚痴がTwitterにも溢れてますよね。
ブラジルの場合は、そこに階級による不平等や男尊女卑、
黒人女性を排除抑圧する社会や、宗教的な制約など、
日本とは違った種類の抑圧があるかと思います。
 
疲れ知らずの黒人女性奴隷、逆境にも屈しない強さ、
常に笑顔を忘れず周囲を魅了する存在感、決して諦めない名もなき女性達。
そんな女性を表現した舞踊にインスピレーションを得た歌詞。
 
奴隷の黒人女性も人生を生き、愛されるべき存在。
痛みが刻み込まれた身体でも、
勇気を決して忘れず、人生や夢を信じ、
時には狡猾ささえ味方にし、果敢に生きていく、
そんな人々を称賛する歌のように思います。
 
黒人女性じゃなくても、ほら、日本の女性の抱えるもやもやにも気づいてあげて(笑)
 
どうでもいいのですが、ミルトンでマリアと言えばFlor de lisですが、
こっちのマリアは名もなき女性ではなく聖母マリアでしたね。ややこしい。
 
あと、ポル語サイトを漁って何が面白いって、
情報が多い分、雑多で視点も多様ということですよね。
中には「マリア・マリア」は「マリファナ」の意味だっていう解釈もあり、
「主であり、ある種の魔法であり、他のもの同様嗜好品として認められるべきであり、
 最強に強くて抑える系の薬であり、泣くべき人が笑い出し」
とかいう歌詞の抜粋になるほどーと思ったり。
マリア・マリアという舞台の主題歌であることを知らなかったら、
この解釈になびいてしまいそうです(笑)
 


 
Maria, Maria
 
Maria, Maria é um dom, uma certa magia
Uma força que nos alerta
Uma mulher que merece viver e amar
Como outra qualquer do planeta
 
Maria, Maria é o som, é a cor, é o suor
É a dose mais forte e lenta
De uma gente que ri quando deve chorar
E não vive, apenas aguenta
 
Mas é preciso ter força, é preciso ter raça
É preciso ter gana sempre
Quem traz no corpo a marca
Maria, Maria mistura a dor e a alegria
 
Mas é preciso ter manha, é preciso ter graça
É preciso ter sonho sempre
Quem traz na pele essa marca
Possui a estranha mania de ter fé na vida
 


 
マリア、マリア
 
マリア
マリアは天からの授かりもの
魔法のような確かな魅力
私たちを警戒させ気づかせる力
この世の他の女性と同じように
生き、愛されるべき女性
 
マリア
マリアは音であり、色であり、汗
泣くべき時に笑い 生きることなくただひたすら耐える人々の
最も強くそして効き目の遅い薬
 
けれど 強さが必要だ 決意も必要だ
常に願望を持ち続ける必要もある
身体にその印を持つ者は
マリア マリア
痛みと喜びが交じり合う
 
けれど 狡猾さが必要だ 優雅さも必要だ
常に夢を抱いている必要もある
肌にその印を持つ者は 奇妙な癖がある
人生を信じるという癖が
 
******
 
dom = 贈り物、授かりもの、恵、天賦の才、調書、美点
magia = 魔法、魔術、呪術、妖術、黒魔術、魅力、魅惑
suor = 汗、労苦、重労働
dose = 含有量、薬の服用量、一度に飲む分量
 ser dose = ser dose para leao = 非常に厳しい、退屈、不快
apenas = ただ…するだけ、もっぱら、やっと、かろうじて
aguenta = 支える、維持する、耐える、我慢する、持ちこたえる
raça = 人種、民族、種族、血統、仲間、同類、部類、強い決意、
 ter raca = アフリカ人の血を引く、強い
manha = 器用さ、狡さ、狡猾、計略、策略、悪習、悪癖、
Possui = 所有する、持っている、果たす、務める、支配する、とりつく、
mania =
 
******
 
genteという基本用語。
a genteなら、人々とか私たちとか、不特定の多数だと読めるのですが、
uma genteとは?
不特定の人々をグループとしたそのあるグループって、
もう少し具体的にどういう手段だろう?
家族?黒人奴隷たち?地域の人々?
 


 
コード進行参考
 
参考ページ
なまくらにとうにゅう
 詳細なミルトン解説、歌詞訳、単語解説。
 こういう細かい故に相当脱線気味で思考駄々洩れな単語説明すごく好き。
秘密の宮廷ゴールデンタイム
 曲経緯、歌詞の日本語訳。
まいにちポップス
 曲解説、音源多数。ビートルズ感に惹かれるという個人的感想部が面白い。
Letras
 ポル語。歌詞解釈。
 久しぶりに歌詞検索して何に驚いたって、この歌詞サイト古株のletraが歌詞解説まで始めたってことですよね。
Versos e Prosas
 ポル語。曲経緯。
la universal
スぺ語(途中までポル語だと思いながら読んでたらスぺ語だった時のショック)。曲経緯。
 


 
1976年の舞台の映像は残っていないようだけれど、
きっとこんな身体表現の舞台だったんだろうなー
Grupo Corpo、つまり身体集団っていう名称が既に語ってるよね!

Me deixe en paz

曲名 Me deixe em paz
邦題 ほっといてくれよ
作曲・作曲 Milton Nascimento

Me deixe em pazは、
スペイン語でdejame em paz。
頻出表現のような気がするのはなぜでしょう?
命令形の時に習ったりするのかな?
映画とかでも聞くことありそう。

意味は「私のことはほっといてよ!」「ほっといてくれよ!」といったところ。
過干渉な人に、嫌いな人に、煩わしい人に、怒ってぶつける言葉。
曲のタイトルがこうなっている以上、
歌詞を読まなくても中身は大体想像できる気がします(笑)
でも読んでみます。タイトルが好きだから☆




Me deixe em paz

Se voce nao me queria
Nao devia me procurar
Nao devia me iludir
Nao deixar eu me apaixonar

Evitar a dor
E impossivel
Evitar esse amor
E muito mais
Voce arruinou a minha vida
Me deixa em paz




ほっといてくれよ

俺のことが好きじゃないんなら
俺を求めないでくれ
俺をたぶらかさないでくれ
俺を夢中にしないでくれ

痛みを避けることなど不可能だ
その愛を避けることなど尚更だ
お前は俺の人生を崩壊させた
俺をほっておいてくれ

******

procurar = なくしものを探す、求める
iludir = 惑わす、たぶらかす、だます




Que Maravilha

曲名 Que Maravilha
邦題 なんて素晴らしいんだろう
作曲・作曲 Toquinho, Jorge Benjor

タイトルのQue Maravilhaは、
 Queは感嘆詞。あえて訳すなら「なんと…だろう!」といったとこ。
 Maravilhaは、驚き、不思議、素晴らしい、見事、とかいった意味。
なので、「なんてすばらしいんだろう!」かな。

もう絶対ポジティブな言葉の羅列に決まっているので、
訳そうと思いました☆
仕事がしんどい時には、歌詞に癒されたいものですよね(笑)

ToquinhoとJorge Bejorが知り合ったのは60年代末。
きっかけは、Toquinhoの恋人のCarolinaのいとこが、Jorge Benjorと付き合い始めたこと。

ある日Carolinaの家でポンジケージョを食べながらギターを弾いて時に、
彼女がきっかけで曲ができあがった。
それがQue Maravilha。
Jorge Benjorが前半を作詞。
それに続けて後半を作詞。

Jorge Bejorは、のちのインタビューでこんな風に語っています。
「ある女の子へのオマージュで作った作品。
知らない子だけれど、とても素敵で、色白で、雨の降る中、乱れ髪で、
 とても清廉に見えた。
 そこから生まれた曲。」

その頃のブラジルでは、音楽と言えばテレビの2大音楽番組のコンテストに向けて作曲されることが多く、Toquinho達もできればGalCostaに歌ってもらいたいと思っていたものの、GalCostaは都合が合わず、その結果作者達2人での録音となったそれが、コンテストでPaulinho Da ViolaのNada de Novoなどを抑え最優秀賞を取ることになったという。
Toquinhoにとっては初めて商業的成功を収めた曲となりました。
「ラジオでも何度も流れ、道で人々が歌ってた。
 レコードのB面には僕の恋人Carolinaへのオマージュ曲『Carolina』が収録されてるのだけど、
 これもJorge Benjorとの共作。
 Jorge Benjorは自分にとってとても特別な人で、今でも良き友。」
とToquinhoも語っています。

降りしきる雨の中、女性のぼさぼさの髪も厭わず、駆けよる男性。
張りぼてじゃない純な恋愛を感じさせる詩ですね~
それがまた都会の喧騒やホワイトカラーの人波、建物、車といった
無機質で無感情な空間と対比され
絵的な美しさを醸してるのかなーと思います。
最後は、世界の中心で愛を叫ぶのブラジル版、でしょうか(笑)




Que Maravilha

Lá fora está chovendo
Mas assim mesmo
Eu vou correndo
Só pra ver o meu amor
Ela vem toda de branco
Toda molhada
E despenteada
Que Maravilha
Que coisa linda
Que é o meu amor

Por entre bancários
Automóveis
Ruas e avenidas
Milhões de buzinas
Tocando sem cessar

Ela vem chegando de branco
Meiga, e muito tímida
Com a chuva molhando, seu corpo
Que eu vou abraçar

E a gente no meio da rua
Do mundo, no meio da chuva
A girar!
Que Maravilha!
A girar!
Que Maravilha!
A girar!
Que Maravilha!




なんて素晴らしいんだろう

外は雨が降ってる
でもそれでも
僕は走り出す
ただ愛する人に会うために
やってくる彼女は 全身蒼白で
ずぶぬれで
髪もぼさぼさ
なんて素晴らしいんだろう!
なんて素敵なんだろう!
そんな人が私の愛する人だなんて

スーツの人の波
自動車
大通りや路地に
けたたましいクラクション
途切れることなく鳴り響く

彼女は蒼白でやってくる
愛情深く とても内気な人
雨が濡らすなか 彼女の身体を
僕はぎゅっと抱きしめる

そして私たちふたりは 道の真ん中で
世界の真ん中で 雨の降りしきる中で
踊る!
なんて素晴らしいんだろう!
踊る!
なんて素晴らしいんだろう!
踊る!
なんて素晴らしいんだろう!

-----

Despenteada = 髪が乱れ、ぼさぼさ
buzina = クラクション
meiga = 優しい、親切な、愛情深い

-----

悩んだ表現その1は、「de branco」。
brancoは、白。
そこから派生して、蒼白とか清らかとかといった意味もある。
だけど、この文章では、どの意味なのだろう?
辞書にあるどの単語を当てはめてもしっくり来ず。。。
とりあえず、雨に濡れているのだから体温取られて蒼白ってことにしました。

その2は、「bancarios」。
本来の意味は、銀行員。
道行く銀行員たち…というのは、
きっとスーツを着たホワイトカラーの人の波。
日本で言えば、サラリーマンやOLの人込みが近いのかと。

その3は、「a gente」。
本来の意味は、人々。
転じて、私たちにもなり、あなたたちにもなり、彼らにもなり、私にもなる。
つまり、人称も単数複数も超越した主語表現。
雨の中、ふたりが抱き合ってるので、
ここは私たち2人だろ。。。と想像で訳しました。
ふたりの周りの道行く人々が踊り出すって意味だったらどうしよう(笑)




参考サイト
 MUSICAEMPROSA
 ポル語サイト。TowuinhoとJorge Benの出会いのきっかけから、
 作曲の経緯や本人たちのインタビュー記録など。




Nunca

曲名 Nunca
邦題 決して
作曲・作曲 Lupicínio Rodrigues

歌詞がNunca!で始まるのを見て、翻訳したい!と思った曲。
Nunca!以降どう続くのかまだ読んでいません(笑)

「nunca」は「決して…ない」「絶対…ない」という意味。
それに感嘆詞「!」をつけると、
 ぜっっったいせえへん!!!
 誰がなんと言うてもありえん!!!
といった強い意思表示を感じます。
なので発音も、カタカナで「ヌンカ」というような薄っぺらい感じではなく、
唇を思いっきり突き出してuの音を強調した、「ぬぅんかっ」という感じ。
そして、目が本気。

一体そんなに本気で何を「絶対ない!」と言っているのか、
歌詞を読んでみたいと思います。




Nunca

Nunca!
Nem que o mundo caia sobre mim
Nem se Deus mandar
Nem mesmo assim
As pazes contigo eu farei

Nunca!
Quando a gente perde a ilusão
Deve sepultar o coração
Como eu sepultei

Saudade
Diga a esta moça, por favor
Como foi sincero o meu amor
Quanto eu lhe adorei
Tempos atrás

Saudade
Não esqueça também de dizer
Que é você que me faz adormecer
Pra que eu viva em paz




Nunca

絶対にない!
たとえ世界が僕の上に落ちてこようとも、
たとえ神の命令だろうとも、
たとえそうだったとしても、
君と寄りを戻すことはない。

絶対にあってはならない!
夢を失うようなことがあろうとも、
心まで葬り去ってはならない。
僕が心を葬り去ってしまったようには。

サウダージ。
どうか、あの人に伝えてくれないか。
僕の愛がどれほど誠実だったかを。
どれをど彼女を愛していたのかを。
もう昔のことだけれど。

サウダージ。
これも伝え忘れないでほしい。
僕を止めてしまったのも、君なのだと。
僕は平穏に暮らしたかったんだ。

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nem = …ない、…さえない、少なくとも、あるいは、または
Nem que = たとえ…であっても
mandar = 命じる、指示する、定める、発する、放つ、制御する、指揮する
farei = fazerの直接法未来一人称単数形
fazer as pazes con... = ...と仲直りする
sepultar = 埋葬する、葬る、隠す、秘める、葬り去る、埋める、水没させる、突っ込む、隠遁する、ひきこもる、孤独に暮らす
Tempos atrás =
adormecer = 眠る、静まる、止む、鎮まる、しびれる、休止する、緩む、なえる、眠りにつく、眠らせる、飽きさせる、麻痺させる

-----

1段落目の、「As pazes contigo eu farei」が、
「仲直りをする」なのか「仲直りをしない」なのか、悩みました。
冒頭の「nunca」が、どこにかかるのか。
「世界が崩れかかってくる」とか「神が命令する」とかに「絶対ない」をつけるのは
不自然な気がするのです。
だって、世界が崩れるのも神の命令も、本人の強い意志ではないから。
じゃ、本人の強い意志はどこなのかというと、「As pazes contigo eu farei」しかない。
すると、こうなる。
Eu nunca farei as pazes contigo
私は決してしない、あなたと仲直りを

この歌の日本語訳を1つ見かけたのですが、
そこでは「絶対に仲直りする」と書かれていました。
なので、正直に言うと、私の訳があっているのか不安。
でも、そうとしか読めないんだよなぁ、、、

サウダージの箇所は、寂しいとか、切ないとか、懐かしいとか日本語にしようかと思いましたが…
しっくりくる表現が思い当たりませんでした。 ←語彙力
別れた彼女を思い出している何とも言えない気持ちですね。
良いときもあり、本気で愛していた時間があり、そして冷めてしまった悪いときがあり、
それが全て同時に思い起こされるサウダージ。