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Que Maravilha

曲名 Que Maravilha
邦題 なんて素晴らしいんだろう
作曲・作曲 Toquinho, Jorge Benjor

タイトルのQue Maravilhaは、
 Queは感嘆詞。あえて訳すなら「なんと…だろう!」といったとこ。
 Maravilhaは、驚き、不思議、素晴らしい、見事、とかいった意味。
なので、「なんてすばらしいんだろう!」かな。

もう絶対ポジティブな言葉の羅列に決まっているので、
訳そうと思いました☆
仕事がしんどい時には、歌詞に癒されたいものですよね(笑)

ToquinhoとJorge Bejorが知り合ったのは60年代末。
きっかけは、Toquinhoの恋人のCarolinaのいとこが、Jorge Benjorと付き合い始めたこと。

ある日Carolinaの家でポンジケージョを食べながらギターを弾いて時に、
彼女がきっかけで曲ができあがった。
それがQue Maravilha。
Jorge Benjorが前半を作詞。
それに続けて後半を作詞。

Jorge Bejorは、のちのインタビューでこんな風に語っています。
「ある女の子へのオマージュで作った作品。
知らない子だけれど、とても素敵で、色白で、雨の降る中、乱れ髪で、
 とても清廉に見えた。
 そこから生まれた曲。」

その頃のブラジルでは、音楽と言えばテレビの2大音楽番組のコンテストに向けて作曲されることが多く、Toquinho達もできればGalCostaに歌ってもらいたいと思っていたものの、GalCostaは都合が合わず、その結果作者達2人での録音となったそれが、コンテストでPaulinho Da ViolaのNada de Novoなどを抑え最優秀賞を取ることになったという。
Toquinhoにとっては初めて商業的成功を収めた曲となりました。
「ラジオでも何度も流れ、道で人々が歌ってた。
 レコードのB面には僕の恋人Carolinaへのオマージュ曲『Carolina』が収録されてるのだけど、
 これもJorge Benjorとの共作。
 Jorge Benjorは自分にとってとても特別な人で、今でも良き友。」
とToquinhoも語っています。

降りしきる雨の中、女性のぼさぼさの髪も厭わず、駆けよる男性。
張りぼてじゃない純な恋愛を感じさせる詩ですね~
それがまた都会の喧騒やホワイトカラーの人波、建物、車といった
無機質で無感情な空間と対比され
絵的な美しさを醸してるのかなーと思います。
最後は、世界の中心で愛を叫ぶのブラジル版、でしょうか(笑)




Que Maravilha

Lá fora está chovendo
Mas assim mesmo
Eu vou correndo
Só pra ver o meu amor
Ela vem toda de branco
Toda molhada
E despenteada
Que Maravilha
Que coisa linda
Que é o meu amor

Por entre bancários
Automóveis
Ruas e avenidas
Milhões de buzinas
Tocando sem cessar

Ela vem chegando de branco
Meiga, e muito tímida
Com a chuva molhando, seu corpo
Que eu vou abraçar

E a gente no meio da rua
Do mundo, no meio da chuva
A girar!
Que Maravilha!
A girar!
Que Maravilha!
A girar!
Que Maravilha!




なんて素晴らしいんだろう

外は雨が降ってる
でもそれでも
僕は走り出す
ただ愛する人に会うために
やってくる彼女は 全身蒼白で
ずぶぬれで
髪もぼさぼさ
なんて素晴らしいんだろう!
なんて素敵なんだろう!
そんな人が私の愛する人だなんて

スーツの人の波
自動車
大通りや路地に
けたたましいクラクション
途切れることなく鳴り響く

彼女は蒼白でやってくる
愛情深く とても内気な人
雨が濡らすなか 彼女の身体を
僕はぎゅっと抱きしめる

そして私たちふたりは 道の真ん中で
世界の真ん中で 雨の降りしきる中で
踊る!
なんて素晴らしいんだろう!
踊る!
なんて素晴らしいんだろう!
踊る!
なんて素晴らしいんだろう!

-----

Despenteada = 髪が乱れ、ぼさぼさ
buzina = クラクション
meiga = 優しい、親切な、愛情深い

-----

悩んだ表現その1は、「de branco」。
brancoは、白。
そこから派生して、蒼白とか清らかとかといった意味もある。
だけど、この文章では、どの意味なのだろう?
辞書にあるどの単語を当てはめてもしっくり来ず。。。
とりあえず、雨に濡れているのだから体温取られて蒼白ってことにしました。

その2は、「bancarios」。
本来の意味は、銀行員。
道行く銀行員たち…というのは、
きっとスーツを着たホワイトカラーの人の波。
日本で言えば、サラリーマンやOLの人込みが近いのかと。

その3は、「a gente」。
本来の意味は、人々。
転じて、私たちにもなり、あなたたちにもなり、彼らにもなり、私にもなる。
つまり、人称も単数複数も超越した主語表現。
雨の中、ふたりが抱き合ってるので、
ここは私たち2人だろ。。。と想像で訳しました。
ふたりの周りの道行く人々が踊り出すって意味だったらどうしよう(笑)




参考サイト
 MUSICAEMPROSA
 ポル語サイト。TowuinhoとJorge Benの出会いのきっかけから、
 作曲の経緯や本人たちのインタビュー記録など。




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